サウジアラビア指揮官の‘2位狙い’発言が波紋、日本戦敗北後の批判が強まる
ロベルト・マンチーニ監督が率いるサウジアラビア代表は、10月10日に日本代表と対戦し、0-2で敗れた。この結果、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第3節で1勝1分け1敗となった。試合後の会見で、マンチーニ監督は「日本がグループ首位の大本命だということは分かっていた。我々はオーストラリアと2位を争うことになる」と、“2位狙い”を明言した。
マンチーニ監督は、予選突破が最も重要だと強調している。イタリア代表などを率いてきた経験豊富な指揮官として、現実的な考えを示したとみられる。しかし、予選3試合を終えた段階で首位通過を諦めるのは時期尚早との声も上がっている。そのため、サウジアラビア国内ではマンチーニ監督への批判が強まっている。
現地の著名識者トゥルキ・アラジマ氏は、人気番組『Kora Rotana』で「誰が2位を目指すように言ったんだ。1位を目指して戦うべきだ」と批判。「試合後の彼の発言は挑発的で、選手たちにとっても残念な発言である」と述べた。
また、元サウジアラビア代表のモハメド・アル=デアイエ氏も、スポーツ専門局『SBA Sport』の番組で「彼のプレースタイルには信念が欠けている」と厳しい評価を下している。「マンチーニは日本が最強であり、出場権獲得の最有力候補であると述べたが、それは真実ではない。今のサウジアラビアにはワールドカップ出場のあらゆる可能性が残っている」と語った。
マンチーニ監督の解任論も一部で囁かれている。日本戦での敗北は、経験豊富な指揮官を岐路に立たせるものとなった。