「パドレスの誇り」38歳ダルビッシュ有が見せた熱投 大谷翔平を3打席ノーヒットに封じるもチームは完封負け
10月11日、敵地で行われたドジャースとのナショナル・リーグ地区シリーズ第5戦で、パドレスのダルビッシュ有が先発登板。6回2/3(77球)を投げ、被安打3、2失点と好投を披露した。チームは0-2で完封負けを喫したが、ダルビッシュの存在感は十分に発揮された。
この試合では、メジャーリーグのポストシーズン史上初となる日本人投手同士の投げ合いが実現。相手先発の山本由伸との対決について、ダルビッシュは「お互いこういう舞台で投げ合えるっていうのは凄く幸せ」と語った。強打のドジャース打線を相手に、ダルビッシュは変幻自在の投球で翻弄した。
2回にはキケ・ヘルナンデス、7回にはテオスカー・ヘルナンデスにそれぞれソロ本塁打を被弾したが、経験豊富なダルビッシュは大崩れはしなかった。特に注目されたのは、ドジャースの起爆剤となる大谷翔平との対戦だ。
初回の第1打席ではフルカウントから内角低めのスライダーで空振り三振を奪取。3回1死の第2打席では内角高めのカットボールで三飛に打ち取り、6回1死の第3打席ではカーブで追い込むと、カウント1-2から71.4マイル(約115キロ)の緩いカーブで再び空振り三振に仕留めた。地区シリーズ第2戦でも3打数ノーヒット1三振と抑え、レギュラーシーズンを含めても今シーズンに大谷に打たれたヒットはわずか1本。二刀流スターを完璧に封じた。
最終的にドジャースには競り負けたが、打線の援護に恵まれない中で先発投手として求められた役割はきっちりとこなした38歳のダルビッシュには、現地でも称賛が相次いだ。米版X上では「ダルビッシュ有」がトレンド入りし、「彼がパドレス全体を背負わせ過ぎたことを残念に思う」「ダルビッシュにこれ以上の期待はできなかった」「無援護すぎた」「ダルビッシュは悪くない」といった意見が目立った。