中日からMLBへ移籍、ロドリゲスが語る日米野球の違いと苦戦の理由
メジャーリーグでのルーキーイヤーで試行錯誤を繰り返し続けたジャリエル・ロドリゲス。今年1月にトロント・ブルージェイズと4年総額3200万ドル(約47億4100万円)で契約した元中日の助っ人だ。
2020年から2年間、中日に在籍したロドリゲスは、23年の春に新たに2年契約を締結し、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にキューバ代表として出場した後に亡命。「自分はMLBでプレーしたいという夢を追うことにしました」とメジャーリーグ行きを宣言した。
その後、約1年間の浪人生活を経て、中日時代の約6倍となる年俸800万ドル(約12億円)の契約をブルージェイズと締結した。しかし、実戦から遠ざかっていた影響もあり、メジャーリーグでは苦戦が続いた。4月のコロラド・ロッキーズ戦でデビューを飾った後、21試合の先発を果たしたものの、わずか1勝8敗。防御率4.47、WHIP1.32と精彩を欠き、壁にぶつかった。
キューバの野球情報を発信する専門メディア『Pelota Cubana USA』のインタビューで、ロドリゲスは「ここは僕にとっては好ましい環境」と語り、日米両球界の違いについても言及した。
「いろいろな困難があった。自分にとって1年目で、公式戦で登板しない長い期間もあったし、リリーバーから先発になるのはちょっと大変だった。メジャーリーグのバッターは日本より遥かにパワーがあった。NPBにパワフルなバッターがいないわけではないけど、こっちの方が優れたバッターがたくさんいる印象だね。選球眼があるうえに、パワーがあるんだ」
さらに、「たくさん打たれた試合もあった。彼らは強打者だから、もう少し注意しなければならない。それがリーグ戦では大きな違いを生むと思う」と語った27歳のロドリゲスは、「たくさん練習しなければいけない。今年は多くの経験を積んだ年だった」と力説。2年目以降の巻き返しを誓っている。
NPBからのステップアップで適応に苦しんだロドリゲス。見出した課題をどのように克服するかが、来シーズン以降の活躍に注目される。