【大学野球】明大・藤江星河、再び背番号11でチームのエースとして輝きを取り戻す
明大の4年生左腕の藤江星河(ふじえ せいか)は、背番号11の誇りを胸に、マウンドで腕を振っている。この背番号11は、春と秋のオープン戦を通じて結果を残した投手に与えられる特別なエース番号であり、チーム内競争が激しい中で獲得した。
藤江は今春、背番号11を託されたが、4試合の登板に終わり、0勝0敗、防御率2.70という成績に終わった。春の終わりとともに、背番号11の座は再び競争が激しくなった。藤江は夏場のオープン戦でも好投を続け、自らの手で背番号11を取り戻した。
開幕カードの東大1回戦では開幕投手を任され、6回無失点の投球を披露した。しかし打線の援護が得られず、勝利には至らなかった。その後、慶大1回戦での救援登板を経て、チーム事情により出番が回ってこなかった。「本人は相当、フラストレーションがたまっていたはず」と明大の田中武宏監督は振り返る。
立大2回戦では、今季2度目の先発を託された。明大は1回戦を落としており、この試合は負けられない一戦だった。最上級生としての信頼の証しであり、田中監督は朝のミーティングで部員たちの前で、「エースが投げるから、スタンドの部員を含めて守ってやってくれ!!」と激励した。
藤江は6回5安打無失点の安定した投球で、チームの期待に応えた。3年春の東大2回戦以来の通算5勝目であり、背番号11でつかんだ初勝利は格別だった。
「チームに迷惑をかけていたので、勝つことができて良かったです。テンポ良く、自分の長所を出していこうと思っていました」
対戦成績は1勝1敗のタイ。次戦は立大3回戦の後、勝ち点3で首位を走る第6週の早大との直接対決、そして第8週の法大戦が控えている。
「伝統ある背番号11を着けさせていただいているので、恥じない投球をしないといけません。今後も背番号11らしいピッチングをして、チームの勝利に貢献するだけです」