舞空瞳、星組トップ娘役としての壮絶なサヨナラ舞台

舞空瞳、星組トップ娘役としての壮絶なサヨナラ舞台

舞空瞳、宝塚歌劇団星組トップ娘役としての最後の舞台

宝塚歌劇団の星組トップ娘役、舞空瞳が22日夕、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で退団公演「政界コメディ『記憶にございません!』」「カルナバル・ファンタジア『Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』」の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。

舞空瞳は2016年、102期の首席として入団し、花組に配属された。2017年には「ハンナのお花屋さん」でタイトルロールのハンナを演じ、18年には「ポーの一族」で明日海りお演じる主人公の妹メリーベルを演じ、その演技力と存在感で注目を集めた。同年、「MESSIAH」で新人公演初ヒロイン、「メランコリック・ジゴロ」で全国ツアー初ヒロインも務め、19年4月に星組へ組替え。同年10月14日付で、星組トップの礼真琴の相手娘役として迎えられ、「首席入団トップ・コンビ」として大きな期待を寄せられた。

舞空瞳は、華やかな舞台で男役の魅力を引き出すダンスの技量に優れ、歌や芝居にも定評がある。特に礼真琴とのデュエットダンスは、観客を魅了し、多くのファンを獲得した。今回のサヨナラ公演でも、その持ち前の技量を存分に発揮し、最後の舞台を飾った。

星組は、過去に紅ゆずる・綺咲愛里、北翔海莉・妃海風、柚希礼音・夢咲ねね、安蘭けい・遠野あすかと、4代続けてトップコンビが同時退団するという前例がある。トップコンビの単独退団は、2006年にトップ湖月わたるが単独退団して以来、18年ぶりのことである。

舞空瞳の退団後、劇団は固定的なトップ娘役を当面の間設けないと発表した。代わりに、「公演ごとに柔軟な配役を行って参ります。作品ごとに配役を行うことで、さまざまな娘役がそれぞれの個性を発揮し、バリエーション豊かで魅力的な公演をお客さまにお届けして参ります」としている。

舞空瞳の退団公演は、東京宝塚劇場で10月19日に開幕し、12月1日の東京千秋楽をもって、通算本拠地8作で退団する。舞空瞳の最後の舞台は、彼女の才能と情熱が詰まった素晴らしいものとなり、多くのファンの心に残るだろう。