人命救助のヒロイン、医師兼アイドル北村舞香:二つの世界を繋ぐ存在とその支え

人命救助のヒロイン、医師兼アイドル北村舞香:二つの世界を繋ぐ存在とその支え

2024年9月6日、白金高輪のライブスタジオ「SELENE b2」がまばゆい閃光に包まれた。この日、4人組アイドルグループ「NEOアラモード」の「MEGA ALA ナイトフェスティバル」が開催された。各々のイメージカラーに身を包んだ彼女たちがステージに立つと、それは4輪の花にも見えた。

同グループは、元宝塚歌劇団の千幸あき氏がオーディションによって選りすぐったメンバーで結成された。アイドルの可憐さに加え、ダンスのキレや演出の細やかさにも見応えがあり、わずか結成4ヶ月とは思えない実力でファンの心を掴んでいる。

北村舞香さんは、グリーンの衣装を纏ってパワフルに踊る姿が印象的だ。彼女は医師としても働く異色の二刀流アイドルである。東京駅で人命救助を行った動画が拡散され、話題を呼んだ。この日はNEOアラモードのレッスンが終わった帰り道だったという。

北村さんは、「たとえその場で救命行為ができなくても、それぞれの人たちが現場を見てくれることは重要な意味があります。患者さんの様子を教えてくれることは、その後の治療選択にも生かされる場合がある」と述べている。

医療の世界とアイドルの世界の共通点について、北村さんは次のように語る。「医師の仕事には、看護師さん、薬剤師さん、医療事務の方々など、さまざまなスタッフがいなければ成り立ちません。アイドルとしても、プロデューサーや運営の皆様、ライブ当日の音響・照明・機材などを担当する方々、誘導する係の皆さんがいてこそ舞台に立たせていただけます。私は自分がやりたかった仕事を2つともさせていただいていることに感謝しています。」

北村さんが医師を志したきっかけは、小学校4年生のときに読んだナイチンゲールの伝記だった。彼女の目標とする女性は今でもナイチンゲールである。中高時代は、医師を目指すことに決めてから気合を入れて勉強したという。

アイドルを目指したきっかけは、小学生のときに経験した全校表現のダンスや、演劇部での活動など、舞台に魅了されてきた経験がある。NEOアラモードのオーディションを受けたのは、宝塚歌劇団の元団員である千幸さんにプロデュースしていただけることが大きな理由だった。

医師とアイドルの二兎を追うことを決意した際、周囲の反対もあったが、現在では両親もライブに足を運んでくれるようになり、友人からの応援も受けている。

北村さんは、「お医者さん姿も尊い」というファンからのコメントに感謝し、アイドルとしての活動を支えてくれるファンの皆さんに心から感謝している。

最後に、北村さんは「医師としてもアイドルとしても、高いレベルに達することができるように努力を続けられたらと思っています。NEOアラモードのメンバーたちは、同じ目標に向かっていける大切な仲間です。ファンの皆さんのおかげで、こうした活動ができています。見てくれる人の元気を引き出せるパフォーマンスがこれからもできるよう、邁進したいです」と語った。