「傲慢と善良」舞台挨拶：藤ヶ谷太輔、奈緒、萩原健太郎が公開初日を振り返る

「傲慢と善良」公開記念舞台挨拶の様子

9月28日、東京・TOHOシネマズ 日比谷で映画「傲慢と善良」の公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの藤ヶ谷太輔（Kis-My-Ft2）、奈緒、監督の萩原健太郎が登壇した。

本作は、辻村深月の同名小説を原作に、マッチングアプリで出会った西澤架（にしざわかける）と坂庭真実（さかにわまみ）の“一生に一度の選択”を描く恋愛ミステリーだ。藤ヶ谷が“傲慢”な架、奈緒が“善良”に生きてきた真実を演じている。

満員の客席を前に、藤ヶ谷は「うれしい気持ちでいっぱいですし、自分の宝物を皆さんにお渡しするような気持ちです」と笑顔で挨拶した。奈緒は「皆さんのもとに届いてほしいと願いながら、昨日の朝からワクワクしていました。無事に公開を迎えられて幸せな一日でした！」と伝えた。萩原監督は「原作を読んだときには気付かなかった言葉や気持ちが、お二人が演じてくれたことによってより強く刺さることが多かったです。何気ないひと言がこの作品にとって重要なんだと思いました」と感想を述べた。

公開初日の夜に映画館で本作を鑑賞したという藤ヶ谷は「目立たないように端っこの席で観ていたので（観客の）リアクションはわからなかったけれど、幅広い層の方々が観に来てくださっていて、広く愛される映画になればいいなと改めて強く思いました」と回想した。奈緒は「感想をSNSでいただいていて『ありがとうございます』というひと言をくださる方もいらっしゃいました。皆さんに観ていただいて、届いてこの作品が完成するので、こちらこそ皆さんありがとうございますと言いたいです」と述べた。

イベントでは、本作のシーンが傲慢か善良かについてのトークも行われた。マッチングアプリの登録写真やSNSにアップする写真を加工することについて、藤ヶ谷は「加工で顔を小さくして、いざ会ってみて違ったとしたら、その逆のほうがいいのでは？ 俺だったらそうするかな」とコメントした。友達に恋人に関してアドバイスする場面については「傲慢！」と即答。一方、奈緒は「アドバイスに相手へのリスペクトと心配があれば善良だと思う」と述べた。

最後に、奈緒は「運命や永遠を信じるのが大変なときもありますが、せめてこの映画と出会った皆さんにとって今日という日は運命や永遠を信じたくなるような1日になることを願っています」と語った。藤ヶ谷は「どうでもいいような恋愛の話だという見方もできるけれど、だからこそ大変で美しくて、この映画は小さな小さな大恋愛だと思います。昨日改めて観たときに、相手をちゃんと愛することができるのか？ ちゃんと見ているのか、ちゃんと見せているのか？ということを感じました」と呼びかけ、イベントを締めた。

「傲慢と善良」は全国で公開中。

映画「傲慢と善良」の魅力

「傲慢と善良」は、現代の恋愛と人間関係の複雑さを巧みに描いた作品だ。マッチングアプリを通じて出会った西澤架と坂庭真実の物語は、単なる恋愛物語にとどまらない。架の傲慢さと真実の善良さが、二人の関係を深く複雑にし、観客に深い思考を促す。

藤ヶ谷太輔と奈緒の演技は、それぞれの役柄を生き生きと表現している。藤ヶ谷の架は、自己中心的で傲慢な一面を持ちつつも、真実との出会いを通じて成長していく姿が印象的だ。奈緒の真実も、善良で優しい性格を貫きつつ、架との関係の中で自分の感情と向き合う姿が胸に迫る。

監督の萩原健太郎は、原作の魅力を最大限に引き出すことに成功している。原作を読んだときには気付かなかった言葉や気持ちが、俳優たちの演技によってより強く観客に伝わる。特に、何気ないひと言が作品全体の重要な部分を形成している点は、映画の深さを増している。

公開初日の夜に映画館で本作を鑑賞した藤ヶ谷は、観客の反応を直接感じることができなかったものの、幅広い層の観客が映画を楽しんでいることを確認し、作品が広く愛されることを願った。奈緒も、SNSでの感想を読み、観客からの感謝の言葉に触れ、作品が観客に届いていることを実感した。

イベントでは、本作のシーンが傲慢か善良かについてのトークも行われた。藤ヶ谷は、マッチングアプリの登録写真やSNSにアップする写真を加工することについて、自然な姿を大切にすることの重要性を語った。一方、奈緒は、友達に恋人に関してアドバイスする場面について、相手へのリスペクトと心配が大切であると述べた。

最後に、奈緒は観客に向け、「運命や永遠を信じるのが大変なときもありますが、せめてこの映画と出会った皆さんにとって今日という日は運命や永遠を信じたくなるような1日になることを願っています」と語り、藤ヶ谷も「この映画は小さな小さな大恋愛だと思います。相手をちゃんと愛することができるのか？ ちゃんと見ているのか、ちゃんと見せているのか？ということを感じました」と呼びかけ、イベントを締めた。

「傲慢と善良」は、現代の恋愛と人間関係の複雑さを巧みに描いた作品であり、観客に深い思考を促す。藤ヶ谷太輔と奈緒の演技、萩原健太郎監督の手腕が、作品の魅力を最大限に引き出している。ぜひ、映画館でその魅力を体験してみてほしい。