「株式会社マジルミエ」: 新卒魔法少女の社会人奮闘記がアニメ化!
「株式会社マジルミエ」の放送決定とキャスト発表
集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中のマンガが原作のテレビアニメ「株式会社マジルミエ」が、日本テレビ系のアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」で、10月4日から毎週金曜午後11時(初回は午後11時5分)に放送されることが決定した。この作品は、岩田雪花さん原作、青木裕さん作画の“お仕事×魔法少女”アクションマンガで、怪異と呼ばれる自然災害が存在し、魔法少女が人々の憧れの職業として認知された世界を舞台に、主人公・桜木カナが、ベンチャー企業・株式会社マジルミエに新卒として入社し、社会人、魔法少女として奮闘する姿を描いている。
主要キャストと役割
ファイルーズあいさんが、株式会社マジルミエの新人魔法少女・桜木カナを演じ、花守ゆみりさんが、がさつな性格ながら面倒見が良く、カナに魔法少女としての心構えを説く先輩魔法少女・越谷仁美を演じる。他にも、小山力也さんが株式会社マジルミエの社長の重本浩司役、山下大輝さんが同社の魔法エンジニアの二子山和央役、逢坂良太さんが営業の翠川役を演じるなど、豪華キャストが揃っている。
桜木カナのキャラクターと就活経験
ファイルーズあいさんが演じるカナは、地道な事前準備もいとわない努力家だが、引っ込み思案な性格が災いして就職活動中は苦戦続きだった。マジルミエに入社し、魔法少女としての適性を社長の重本に見出される。ファイルーズさんは、カナの就活経験に共感し、「就活生というところが斬新で面白い切り口だなと思いました。私は就活、社会人経験があるので、すごく気持ちが分かります。カナを通して就活を追体験しているようでした」と語る。
就活中は孤独感が強く、不採用通知が届く度に自己価値を疑うこともあったというファイルーズさん。しかし、カナが自分の価値を見出され、必要としてくれる会社が存在することを知ったことで、「救いになりますし、温かい気持ちになりました」と述べている。彼女自身も数え切れないほどの面接を経験し、「あの頃、自分に対しておごりがあって、この学科で最速で就活が終わる!という謎の自信があったんです。でも、なかなか決まらなくて、周りで内定をもらっている人を見る度に、どんどん焦り、ストレスもありました」と振り返る。
カナの成長と演技への挑戦
カナの成長は作品の見どころの一つだ。「最初は自己評価が低く、本当に素晴らしい才能を持っているのに自分で自分を認めてあげられていません。謙虚さからくるものですが、少しもったいないところがあり、伸びしろがあるからこそ、彼女がどうやって成長していくのかを見てみたいと思うはずです」とファイルーズさんは語る。カナは可愛らしいが、力強さも持ち合わせており、「私は普段、カナのようなキャラクターを演じる機会はあまりなく、可愛らしいフワフワした女の子を演じる時は、なるべく音の圧を抑えるようにしています。カナも圧を抑えようとしたのですが、逆だったんです。カナは芯が強い子だから『もっと出して』というお話がありました」と演技への挑戦を語る。
キャストの逆配置と収録の雰囲気
ファイルーズさんと花守ゆみりさんのキャスト発表時には、「キャストが逆では?」という声もあった。ファイルーズさんは、「実は私も花守さんもカナと越谷の両方のオーディションを受けていたんです。キャスト発表された時、『これ、表記間違ってますよね?』と思った人も多いはずです。私も合格のご連絡をいただき、越谷かな?と思っていたら『カナです』と言われて、そっちですか!?となりましたし。私がカナだったら、越谷はベテランの方かな?と思ったら、花守さんと聞いて、またびっくりしました」と振り返る。
収録では、実力派、ベテランのキャスト陣が揃い、「私は座長とはいえ、一番経歴が浅く、皆さんが私の芝居の温度感を合わせてくれ、引っ張ってくれたので、みんなで作品を作っていました。周りが全員先輩ですし、私もカナと全く同じ立場になって、作品の世界に没入できました」とファイルーズさんは語る。音響監督の三間雅文さんの指導のもと、多次元的な演技を追求し、「商品じゃなくて作品を作る」というモットーを体現した収録現場だったという。
子供の頃の憧れと魔法少女の魅力
ファイルーズさんは子供の頃、魔法少女よりも妖怪や魔物に憧れていたという。「妖怪や魔物が好きだったので、魔法少女に変身するのではなく、妖怪や魔物と一緒に戦ったり、体の一部が魔物になるようなキャラクターに憧れていました。フリフリのドレスというよりは、学ランみたいなものを着て(笑)。ガーリーなものよりは、ユニセックスなものに惹かれていました。忍者になりたかった時期もありましたし。男性も女性も平等に活躍する作品が好きでした」と語る。
魔法少女のファッションと作品の設定
魔法少女になったカナのファッションについては、「意外とシンプルですよね。魔法少女はフリルが多いイメージもありますが、ないんです。頭にリボンはありますが、首に巻いているのはスカーフタイです。ほかの魔法少女ものと一味違います。社長はフリフリですが(笑)。実際に働く子たちは動きやすさが重視されているのかもしれません。機能美、魔法少女らしさ、それぞれの会社の色もあって、シンプルだけどすごく計算されているデザインだと思います」と評価する。
作品の設定についても、「魔法少女が戦って、それで終わりではなくて、戦った後で現状修復する人、そこに住んでいる地域の人のことまで考えて行動しています。自分だけが仕事をするのではなく、仕事は必ずチームで行うものと教えてくれます。私もチームプレーが得意ではないのですが、カナを見て、やっぱり仕事はチームなんだと改めて学ばせてもらいました」と述べる。さらに、「思っていた以上に怪異が怖いです。魔法少女が職業として成り立っている世界は、生半可なものではなく、彼女たちは常に命を懸けて戦っています。怪異のまがまがしさを見て改めて感じました。ただ、子供が見ても安心な内容ですし、日曜朝に放送してもおかしくないくらいだと思います。子供にも見てほしいですね」と作品の魅力を語る。
アニメ放送への期待
アニメの放送に向けて、ファイルーズさんは「カナの成長が大きな見どころですし、私もアフレコで学ばせていただき、リアルな温度感でカナと一緒に成長できたと思います。魔法少女と言えば、変身バンクですし、そこもスタッフの皆様が本当にこだわりと愛を込めて作っているので、ぜひ楽しみにしてください!」と語る。さらに成長したファイルーズさんの熱い演技に期待が高まる。
「株式会社マジルミエ」は、魔法少女が現実の職業として存在する世界を描き、社会人としての成長と魔法少女としての活躍を両立する主人公・桜木カナの物語を展開する。10月4日からの放送を楽しみに待とう。