錦織圭、世界14位ルーネに健闘もマッチポイント生かせず逆転負け「木下グループジャパン・オープン」
錦織圭、世界14位ルーネに健闘もマッチポイント生かせず逆転負け「木下グループジャパン・オープン」
9月29日、東京・有明コロシアムで開催された「木下グループジャパン・オープン」(ATP500)シングルス準々決勝で、錦織圭(ユニクロ/世界ランク200位)が第6シードのホルガー・ルーネ(デンマーク/世界14位)に6-3、2-6、5-7で敗れた。この結果、錦織は4強入りを逃すこととなった。
34歳の錦織は、ジャパン・オープンで2012年と2014年に2度優勝し、2018年には準優勝を果たしている。6年ぶりの出場となった今大会では、1回戦で元世界3位のマリン・チリッチ(クロアチア/世界212位)を6-4、3-6、6-3のフルセットで破り、2回戦ではジョーダン・トンプソン(オーストラリア/世界29位)を6-2、6-3と圧倒的な勝利を収めた。
ルーネとの初対戦では、「試合中のアップダウンがある」と評されるルーネを警戒していた。第1セット序盤から錦織は、力強いフォアハンドと鋭く伸びるバックハンドでルーネを圧倒し、第2ゲームでブレークに成功。幸先の良いスタートを切った。その後も錦織のストロークは安定し、ルーネがミスを重ねる展開となり、6-3で第1セットを奪った。
第2セットでも錦織は集中力を保ち、ミスのないプレーを続けた。しかし、第6ゲームで許したブレークが響き、リズムを失って第8ゲームも落とし、2-6でセットを奪い返された。
最終セットでは、ルーネの勢いに押される展開となった。錦織は苦しみながらもサービスキープを続け、第7ゲームではネットに出てポイントを奪い、デュースで華麗なパッシングショットを決め、チャンスを作った。ルーネのミスを誘ってブレークに成功したが、第9ゲームで迎えたマッチポイントを逃した。フィジカル面での負担が大きくなった錦織は、開き直ったルーネの攻撃に押され、第10ゲームでサービング・フォー・ザ・マッチを失った。第12ゲームも失って逆転で敗戦。2021年8月以来のツアー4強入りとはならなかった。
ルーネは、準決勝で第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/世界17位)とアルトゥール・フィス(フランス/世界24位)の勝者と対戦する。
錦織の健闘は称賛に値する。34歳という年齢で、世界トッププレイヤーと互角の戦いを繰り広げたことは、日本のテニス界にとって大きな励みとなる。今後の活躍に期待が高まる。