性教育の旅:小学生の男の子に性をどう教えるか?

性教育の旅:小学生の男の子に性をどう教えるか?

小学生の子どもに性をどう教えるか #2 前編

こんにちは、アキコです。現在、小学6年生のひとり息子コウキと夫の3人で暮らしています。私は現在家事に専念していますが、来年コウキが中学に進学したら仕事を再開しようと考えています。

前回の記事では、女児を持つママのトモコさんがどのように性教育に取り組んだかを紹介しました。その内容を読んだ私は、男性の存在が謎だらけであることを再確認し、特に性教育については手探りの部分が大きいと感じました。しかし、この経験が今後のママたちの参考になれば嬉しいです。

コウキの性格と興味

コウキは絵を描くこと、折り紙、サッカーが大好きな、よく喋る賑やかな男子です。彼は図鑑を丸暗記するタイプで、観察力も高いです。そのため、生半可な返事をすると「それは違うよ」と言い返されかねない緊張感が日頃からあります。

性教育の始まり

私の場合、コウキが幼稚園の頃に、小学生のお兄ちゃんがいるママ友から「性的なことは早めに教えたほうがいいよ」とアドバイスを受けました。小学校に進む頃から性的なことに興味が出てくるが、あらかじめ知識があると「フーン、このこと?」で済むから、とアドバイスされました。

男児の興味関心は「知らないこと」ほど掻き立てられる傾向があります。何も知らないまま「性」に出あってしまうと突き詰めて執着しかねないため、早めに小出しに教えておくことが重要だと感じました。そのため、私も早めに性教育に取り組もうと意識していました。

生物学的な興味の始まり

コウキ自身の性教育の始まりは、幼稚園年長の夏にカブトムシの交尾を目にしたことです。虫や動物が好きで図鑑を読んでいるコウキは、夏に軽井沢でつかまえたカブトムシを飼ってみたら「交尾してる」と言いました。「ママ、静かにね、気が散ったらやめちゃうから」と言われて、本質を理解していると思いました(笑)。

翌年、小学校1年生の夏に突如として「人間の交尾は結婚なの?」と聞かれたのが、私にとってのこの問題の実技スタート地点となりました。あまりに突然すぎて準備ができておらず、「結婚だけじゃないんだけどね……」と濁してしまいました。その後、どのように伝えようかと迷い続けました。

コロナ禍での性教育

2020年、コウキが2年生に進学する頃、世界はコロナ禍に突入しました。夫が「ちょうどいい本が出たよ」と『赤ちゃんはどこからくるの?』という本を買って帰ってきてくれました。コロナで休校中の4月5月、ステイホームで家族で話す時間がたっぷりあった時期でした。学校からのお便りにもプライベートゾーンにまつわる書籍が載っていたため、学校側がこう書くのであればもう教えていいのかなと思いました。

その書籍を本棚に置くと、コウキも興味を持ち始めて手にとって読みました。何もない状態で親が突然「性ってね」とは言えないため、書籍はとてもよいきっかけになりました。

書籍の利点

書籍の利点は、「ナニが」とか「アレをすると」のような代名詞を使わずに済むことです。子どもが混乱しません。また、図や絵があった方が理解しやすいです。言葉だけではなかなか伝わりませんから、図解のある書籍がベストだと痛感しました。

コウキの質問

本を読んだコウキが何を親に質問したかというと、性交の方法でした。裸の男女が抱き合い、挿入がなされている図をいやらしさのない笑顔で描いた、考え得る限りベストな解説の絵を見て、「ママ、こんなふうにするの?」と驚いて聞きにきました。

今回は私も準備ができていましたから、「そうだよ」とさらっと答えました。とはいえ、いきなり体位について聞かれるとは思っていなかったので、どれだけ心構えをしても足りることはないと思いました(笑)。

早めの教育の重要性

1年2年たてば羞恥心が出て親に聞けなくなってしまうため、小学校低学年でこのきっかけをつかめてよかったと思います。ただし、この時点のコウキは性が快楽につながることを実感として知りませんでした。そのため、なぜ高校生くらいからみんなが性行為へ走るのか、説明しても理解は難しいようでした。表面的なことしか言えませんでしたが、それでも、子どもができる方法、そのリスク、子どもができることは幸せではあるが、実際には幸せなことばかりではないということを伝えました。

まとめ

ここまでの前編記事では、小学生の男児に性を教える際の心構えについて紹介しました。次回の後編では、具体的な実践方法や2年後にわかった「理解度」について詳しくお伝えします。