大谷翔平、偉業への一歩:マーリンズ戦で二盗成功

大谷翔平、偉業への一歩:マーリンズ戦で二盗成功

大谷翔平、偉業への一歩:マーリンズ戦で二盗成功

18日(日本時間19日)、ロサンゼルス・ドジャースのエース、大谷翔平投手(30)がフロリダ州マイアミのローンデポパークで行われたマーリンズ戦に「1番・DH」でフル出場し、二盗を成功させた。これにより、大谷は48本塁打と49盗塁を記録し、前人未到の「50本塁打&50盗塁」に一歩近づいた。また、ドジャースは8-4で快勝し、地区優勝へのマジックを7に縮め、19日(日本時間20日)に勝てば12年連続のプレーオフ進出が決まる。

初回の奇跡

試合開始直後の初回、大谷は先頭打者として登場。1ボールからの2球目、先発左腕のウェザーズから内角95.7マイル(約154キロ)の速球を左前に運んで出塁した。続くマookie・ベッツの初球で二盗を決め、二塁手がボールをはじいた(記録は捕手の失策)のを確認し、一気に三塁まで到達した。この一連の動きは、プレーボールからわずか3球、約1分10秒で完了した。

26連続成功の盗塁

この盗塁は、大谷にとって6試合ぶりのもので、26連続成功を記録。シーズン49個目の盗塁を達成し、2001年のイチロー(マリナーズ)以来、日本人選手として2人目のシーズン50盗塁に王手をかけた。試合開始直後から敵地は大いに盛り上がり、大谷の偉業を期待するファンの異様な空気が流れていた。大谷は前日の17日に「それはあまりないですかね」と語っていたが、試合では平然と盗塁を決めた。

相手バッテリーの対策もかいくぐる

マーリンズの先発投手ウェザーズは、大谷の足を警戒して人生初のクイックでベッツへの初球を投じた。それでも大谷は二盗を成功させ、「キャリアで初めてスライドステップで投げた。あのパワーとスピードは、見たことがない」とウェザーズは脱帽した。大谷のスタートは決して良くなかったが、ロバーツ監督は「悪送球を願っていた。送球が良かったらタイミングはアウトだった。大谷のスピードを警戒して、フォーテス捕手が急いで投げたので、セーフになった」と解説した。

その後の試合展開

その後、1死三塁でT・ヘルナンデスの遊ゴロで本塁を狙った大谷は、三塁と本塁の間に挟まれてタッチアウト。2打席目以降は2三振を喫するなど4打席凡退し、残り10試合で「48本塁打、49盗塁」となった。しかし、チームは11安打8得点で快勝し、地区優勝へのマジックを7に縮め、12年連続のプレーオフ進出は19日に勝てば決まるマジック1となった。

伟業への道のり

「50本塁打&50盗塁」へ残すは2本塁打と1盗塁。自身初のプレーオフへもあと1勝に迫った。1年前の19日(日本時間20日)、大谷はロサンゼルスの病院で2度目の右肘手術を受け、開幕に間に合うかどうか心配された。しかし、3月20日に韓国で行われた開幕戦で今季初盗塁とチームの初勝利をつかんだ。MLB公式のS・ラングス記者によると、プレーオフ出場経験のない現役選手で、レギュラーシーズン865試合に出場しているのは大谷が最多。長い道のりを経て、偉業への舞台が目の前に迫っている。

ドジャースのポストシーズン進出条件

ドジャースのポストシーズン進出条件は、マジック1。マーリンズ戦に勝てば無条件で12年連続の進出が決まる。敗れてもブレーブスとメッツがともに敗れれば進出。ドジャースが敗れ、ブレーブスかメッツのどちらかが勝てば持ち越す。