スマートフォン不適切使用で騎乗停止:永野猛蔵騎手と小林勝太騎手の詳細とJRAの対応
永野猛蔵騎手(22)=美浦・伊藤圭=と、小林勝太騎手(21)=美浦・小野=が調整ルームにスマートフォンを持ち込んで通信していた問題について、JRAは9日、美浦と栗東の両トレセンで会見を開いた。
JRAは、スマートフォンを専用ロッカーに預けることを義務付けている。しかし、永野は2台のスマートフォンを所持し、1台をロッカーに預け、もう1台を調整ルームの居室内に持ち込んで通信していたことが発覚した。厩舎関係者と調教の連絡を取り合っていたという。
美浦トレセン公正室の赤井誠室長は、「以前から電話しているような話し声があったという報告が複数回あり、調査したところ、1台目をロッカーに預け、隠し持っていた2台目を意図的に持ち込み、使用していたことを確認した」と説明した。昨年には若手6騎手の調整ルーム内での通信機器使用が発覚しており、今年に入ってからも水沼元輝騎手(22)=美浦・加藤和=が同ルームでの使用が発覚していた。赤井室長は、「再発防止策は取っているが、さらに踏み込んで再発防止に努めたい」と、改善に向けて取り組んでいく方針を示した。
永野は今月5~6日に東京競馬場の調整ルーム居室内で通信機器を持ち込んで通信していた。また、小林勝太騎手も永野に対する調査の中で、9月27日に美浦トレーニングセンターの調整ルーム居室内でスマートフォンを持ち込み、永野からの連絡で通信していたことが判明した。JRAは7日、両騎手の行為を重大な非行と認定し、日本中央競馬会競馬施行規程第148条第2項に基づき、本事案を裁定委員会に送付。同条第4項に基づき、8日から裁定委員会の議定があるまで、両騎手の騎乗を停止することを発表した。