「イニエスタ」引退表明と並行、マネジメント会社が1億円の敗訴判決 「スシトラブル」も発生

「イニエスタ」引退表明と並行、マネジメント会社が1億円の敗訴判決 「スシトラブル」も発生

10月8日、サッカー界のスーパースター、アンドレス・イニエスタが引退を表明した。スペイン一部リーグ・バルセロナFCやスペイン代表チームの中心選手として世界一に輝いた名プレーヤーだけに、世界中で大きく報じられた。

イニエスタは2018年にJリーグ史上最高額と言われた推定年俸32億5000万円でヴィッセル神戸に入団。5年間所属し、チームの躍進に大きく貢献した。本人も「日本愛」をさまざまな場で語っていたが、その裏で在籍中に金銭トラブルが起きていた。

イニエスタが役員を務めるマネジメント会社が、大阪に本社を置く広告会社を相手に訴訟を起こしていた。2022年8月、両社はイニエスタのファンクラブやYouTube公式チャンネルの運営に関する契約を結んだ。しかし、広告会社によると、マネジメント会社は契約書に書かれたことを履行せず、連絡も取れなかったという。そのため、運営は困難を極め、全てが中止に追い込まれた。

さらに、2022年10月の記者会見では、イニエスタが「お腹が空いたからスシを用意してくれ!」と横柄な態度を取ったと広告会社の関係者は語る。その後、2022年12月に両社の関係は完全に決裂。広告会社は約束された動画などの契約が履行されていないとして、1億5000万円規模の反訴を行った。

この訴訟は9月18日、大阪地裁で判決が下され、イニエスタ側の請求は棄却された一方、広告会社の反訴請求は認められ、イニエスタ側に1億1000万円の支払いが命じられた。広告会社の関係者は、「真摯にお取組みさせていただいた中での、相手方の不履行だと認識していましたので、全面的に弊社の主張が認められたことは、真っ当な判決をしていただいたと感じています」とコメントしている。

イニエスタはこの7月にマネジメント会社の取締役を辞任している。引退発表と同時期の敗訴判決は、世界的名プレーヤーの名に傷を付けるトラブルとなった。