山田裕貴、『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』日本語吹替で挑む「わからなさ」の演技とホアキン・フェニックスへの敬意

山田裕貴、『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』日本語吹替で挑む「わからなさ」の演技とホアキン・フェニックスへの敬意

世界的な社会現象となった「ジョーカー」(2019)の続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」が10月11日から日本で公開される。本作では、人気俳優の山田裕貴が日本語吹き替え版のキャストとして参加し、主人公ジョーカーを追い詰める検事ハービー検事の声を担当した。

山田はジョーカーを「本当に好き」と語り、2020年にはジョーカーメイクが話題となった。彼は、参加が決まった際の喜びとプレッシャー、声の演技で大切にしたこと、俳優として「本物の音」を覚えておく重要性、「わからなさ」を抱いたアフレコ、そしてアカデミー賞俳優ホアキン・フェニックスのすさまじさなど、多岐にわたって語った。

「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、トッド・フィリップス監督と主演のホアキン・フェニックスが再タッグを組み、ジョーカーが出会う謎の女リー役でレディー・ガガが新たに参加した作品。理不尽な世の中で社会への反逆者、民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカー。彼の前にリーという謎めいた女性が現れ、ジョーカーの狂気はリーへ、そして群衆へと伝播し、拡散していく。

山田は、ハービー検事という役について、「自分の意図を見せないように振舞っている」と感じたと語る。彼の演技は、冷徹さと余裕の両方を兼ね備え、何を考えているのかわからないという「わからなさ」を表現することに重点を置いた。

また、ホアキン・フェニックスの演技について、山田は「目のカットだけで何かを感じさせる」と評し、その微細な人間観察力とリアルな演技力に触れ、「普通に生きているだけ」に見えるのに、あそこまでの演技ができることがすごいと語った。

最後に、山田は「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」で特に刺さったポイントとして、「誰も見てないじゃないか、僕のこと」というジョーカーのセリフを挙げ、「外見やイメージだけで判断しがちな世の中で、民衆からの注目を集めるジョーカーが『誰も僕を見ていない』と言うことに強く刺さった」と語った。