カシメロ、前日計量で1キロオーバーと遅刻、パスポート忘れも…プロの資質疑問視
元世界3階級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)とサウル・サンチェス(米国)のスーパーバンタム級10回戦の前日計量が12日、東京・代官山で行われた。カシメロは最初の計量で1キロオーバーの56・3キロだったが、サンチェスは55・2キロでパスした。
カシメロは2時間以内であれば何度でも計量でき、クリアすれば試合は成立する。プロモーターで元世界王者の伊藤雅雪氏は「2時間以内に間違いなく落とすということなので信じて待つ」とコメントした。サンチェスは「(1回目の計量失敗は)何も言えないけど、アンプロフェッショナルかなと思います。明日はいい試合になると思います」と語った。
カシメロは昨年10月12日に初来日ファイトを行い、元IBF世界スーパーバンタム級王者の小國以載(角海老宝石)と対戦したが、4ラウンドに偶然のバッティングで小國が負傷し、引き分けとなった。今回が2度目の日本でのファイトとなる。カシメロは4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)への挑戦を目指している。
対戦相手のサンチェスは21勝(12KO)3敗。今年1月にジェーソン・モロニー(オーストラリア)のWBO世界バンタム級王座に挑戦して判定負けしている。
また、小國と対戦するフィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)はフェイスオフで至近距離から首をかき切るポーズで挑発し、小國を突き飛ばす一幕があった。小國は「めちゃくちゃ怖いなと思いながら、でも明日は思い切りブン殴りにいきます」と、苦笑しつつも意気込みを語った。
全カードと計量結果は以下の通り。
【メインイベント・スーパーバンタム級10回戦】ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)56・3キロ-サウル・サンチェス(米国)55・2キロ
【セミファイナル・フライ級10回戦】京口紘人(ワタナベ)50・7キロ-ビンス・パラス(フィリピン)50・6キロ
【第4試合・スーパーバンタム級8回戦】小國以載(角海老宝石)55・2キロ-フィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)55・0キロ
【第3試合・ライトフライ級8回戦】谷口将隆(ワタナベ)50・2キロ-パイ・パーロップ(タイ)50・0キロ
【第2試合・スーパーフェザー級8回戦】新井志道(黒崎KANO)58・9キロ-榊野凱斗(角海老宝石)58・7キロ
【第1試合・WBO女子アジアパシフィックフェザー級王座決定戦8回戦】藤原茜(ワタナベ)56・9キロ-タンチャノック・パナーン(タイ)56・9キロ
大会の模様はU-NEXTで生配信される。