「いつかババアばっか集めて、独立した村作ってやるから」光浦靖子がカナダで見つけた自分らしさと未来
光浦靖子さんがカナダ・バンクーバーで50歳の留学生として生活を送っています。彼女が最近出版したエッセイ『ようやくカナダに行きまして』では、カナダに来て英語が思うように上達せず、挫折感を感じた日々を率直に綴っています。しかし、その過程で「人と比べない」境地にたどり着いたと語っています。
光浦さんは、自分自身のできることを認め、できないことも受け入れることの大切さを強調します。彼女は、日本では「みんなと同じでなければダメ」という教育や文化が背景にあり、それが自分を劣っていると感じさせる原因だと指摘します。しかし、バンクーバーでの多国籍な環境では、異なる文化や常識が交わることで、自分自身の視野が広がったと述べています。
例えば、バスの列に並んでいるとき、各国の人々が異なる距離感を持っていることに気づいたそうです。彼女自身は人との距離が近いと不快に感じるが、ある国の人は常に密接に立つのが普通で、不快なことをしているとは思っていないと説明します。このような違いを理解することで、ネガティブな感情に支配されずに済むようになったと語っています。
バンクーバーの人々の優しさにも触れています。移民が増えて地価が高騰し、若者が家を買えない状況にもかかわらず、彼女の周りの人々は移民を否定せず、むしろ理解と支援の心を持っています。彼女は、このような人々の成熟した姿勢に影響を受けたと述べています。
光浦さんは、日本に帰りたいと思ったことは一度もないと語ります。彼女は、学校を卒業後、3年の就労ビザを取得し、カナダで働くことを目指しています。手芸や芸能活動を通じて、自分の能力を試していきたいと意気込んでいます。また、手芸のワークショップを開催しており、多くの日本人が参加してくれているそうです。彼女は、参加者たちを「靖子チルドレン」と呼んでおり、日本に帰った際には「靖子チルドレン」を増やしたいと語っています。
将来的には、独立した村を作り、高齢者たちが集まって手芸を楽しむ場所を作りたいと考えています。彼女は、手芸やハンドメイドの製品を販売することで、経済的に自立することを目指しています。
光浦さんの「拠り所」は、自分の力で頑張ることにあると語ります。しかし、病気や自然災害などの予期せぬ事態には不安を感じているとのこと。それでも、その時は人々の優しさに頼りたいと笑いながら述べています。
光浦靖子は、カナダでの生活を通じて、自分自身の成長と新たな挑戦を続ける姿勢を示しています。