中央学大・吉田礼志、日本人トップで箱根駅伝予選会を突破「最低限の仕事ができた」
第101回箱根駅伝予選会で日本人トップの成績を収めたのが、中央学大の吉田礼志(4年)だ。吉田は1時間3分30秒付近で10位に入り、チームとしては3年ぶりの個人日本人トップに輝いた。
「留学生たちの最初の1kmの入りを見てからつくかどうかを決めようと思っていた」と吉田は振り返る。2分47秒での通過を観察し、4km付近で日本人トップに立つと、留学生が形成する先頭集団を追いかけて、「1人で粘っていく」と覚悟の単独走を展開した。公園内に入るとペースアップを目指したが、気温が30度を超える過酷なコンディションでも、力強いレースを展開。日本人2位の順大・浅井皓貴に15秒前後の差をつけてフィニッシュした。「最低限の仕事はできました」と、納得の表情を浮かべていた。
吉田は中学時代は野球部に所属していたが、千葉・拓大紅陵高で陸上を本格的に始め、大学入学後に急成長を遂げた。1年時から箱根駅伝の花の2区を任され、以降チームの大黒柱として活躍。昨年はワールドユニバーシティゲームズのハーフマラソンで4位(1時間2分08秒)となり、日本代表として団体銅メダルに貢献した。ハーフでは1時間0分31秒の自己記録を持つなど、今や学生トップクラスの実力者となった。
今年の箱根駅伝では区間5位以内を目標に臨んだが、区間14位と不本意な結果に終わった。しかし、「2区を走るつもりで本戦への準備をしてきました」と語る吉田は、目指すは「2区区間賞」。その一歩を確実に踏み出した。