【秋華賞】データ分析で見る本命候補 東大HCが選んだ桜花賞馬ステレンボッシュ

【秋華賞】データ分析で見る本命候補 東大HCが選んだ桜花賞馬ステレンボッシュ

牝馬三冠の最終戦である秋華賞が、今週日曜日に京都競馬場で開催される。今年の出走馬には、桜花賞馬のステレンボッシュ、オークス馬のチェルヴィニア、紫苑Sをレコードで制したクリスマスパレード、ローズS勝ち馬のクイーンウォークなどが名を連ね、豪華なメンバーが集結した。

過去10年のデータを分析すると、京都開催の8年間の成績が参考になる。脚質別成績では、差し馬が最も優れており、勝率10.1%、連対率17.4%、複勝率26.1%を記録している。一方、逃げ馬は2着が1度あるのみで、勝率0.0%、連対率12.5%、複勝率12.5%にとどまっている。先行馬も勝率4.2%、連対率4.2%、複勝率12.5%と低く、追込馬も勝率0.0%、連対率5.0%、複勝率5.0%と苦戦している。

秋華賞の舞台は京都内回り芝2000mで、最後の直線は約330mと長くない。前有利の傾向があると思われがちだが、データは逆を示している。逃げ馬は2着が1度あるのみで、4角4番手以内から勝ったのは昨年のリバティアイランドのみ。これは外を早めに上がっていく横綱相撲の結果であり、前で粘り込む競馬とは異なる。

前半のペースが速いことも逃げ馬や先行馬の苦戦の一因となっている。昨年を除く7回は全て前半5F60秒を切っており、特に2F目は6レースで10秒台が記録された。今年はローズSを逃げて3着のセキトバイーストが参戦するため、例年並みのペースになることが予想される。前で運ぶ脚質の馬は評価を下げたい。

差し馬は7勝しており、人気馬が順当に好走している。4番人気以内が【7-5-3-8】と半数以上が連対しており、8~10番人気から3着が1回ずつあるため、人気薄でも相手候補としては期待値がある。また、好走馬は全て前走5着以内に入っている。

前走レース別成績では、オークスからの直行組が最も優れている。18年以降で該当馬がいる年は4年連続で勝利しており、1番人気やオークス勝ち馬が圧倒的。チェルヴィニアとステレンボッシュは鉄板級の候補となる。オークスからの直行組の好走馬は全て馬体重が前走比10kg以上増えていたが、大幅な馬体重増でもマイナスにとらえる必要はない。

ローズS組は5連対しているが、今年と同じ中京芝2000m開催だった20年は6頭出走して全滅。紫苑S組は【3-3-0-35】で、同レースが新潟開催だった年を除くと【2-3-0-31】と複勝率は13.9%と低め。連対馬5頭のうち4頭が前走差しで、2着以内だと【2-0-0-2】と信頼度が高まる。ミアネーロは警戒したい。また、前走追い込んで3着のボンドガールも舞台は好転といえる。

クイーンS組は【0-0-0-4】と全滅しており、コガネノソラには厳しいデータだ。前走2勝クラスは【0-1-1-13】で、好走した2頭はどちらも前走0秒6差以上つけて勝利していた。チルカーノ、ランスオブクイーンは穴馬としても厳しそうだ。

予想では、ステレンボッシュを本命に挙げる。キャリア6戦で連対率100%を誇り、敗れたレースでも着差は0秒1以下と大崩れがない。桜花賞ではアスコリピチェーノに阪神JFのリベンジを果たし、オークスでも2着と好成績を残している。京都の内回りならオークス馬より優位性がある。

対抗はチェルヴィニア。2歳時のアルテミスSではラスト3F加速ラップで勝利し、オークスでは高いパフォーマンスをみせた。爆発力はステレンボッシュ以上だが、3勝全て左回りの新潟と東京であり、唯一右回りの桜花賞で大敗したのは気がかりとなる。

3番手はミアネーロ。キャリア2戦目の菜の花賞では5着に敗れたが、直線で進路を失いながらも上がり3F最速の脚を使った。オークス14着に不満は残るが、紫苑Sでは道中8番手から上がり33.0秒の脚で前に迫り、レコード勝ちのクリスマスパレードとタイム差なしで走破した。差し馬有利な舞台に替わり、紫苑S組なら勝ち馬より魅力がある。

以下、クイーンズウォーク、ボンドガールまで印を回す。馬券は◎軸の3連複とする。

▽秋華賞予想▽ ◎ステレンボッシュ ◯チェルヴィニア ▲ミアネーロ △クイーンズウォーク ×ボンドガール