【秋華賞】桜花賞馬ステレンボッシュとオークス馬チェルヴィニアの一騎打ち 三冠目を目指す激戦予想
長岡一也さんが競馬白書で桜花賞馬ステレンボッシュとオークス馬チェルヴィニアの対戦について語っています。
3年ぶりに桜花賞馬とオークス馬が揃って出走する秋華賞。過去には、3歳限定だったエリザベス女王杯を含めて、両GI馬の対決が20回あり、14対6で桜花賞馬が先着したケースが多い。
今年のステレンボッシュとチェルヴィニアの対戦は、これまで2度あり、1勝1敗の5分。3度目の対戦が秋華賞となる。
ステレンボッシュは、桜花賞を勝って春二冠を目指したが、オークスでは内々の動きにくい位置で苦しみ、4コーナーでは後方まで下がった。しかし、直線半ばで先頭に立つところがあったが、外から鋭く差してきたチェルヴィニアに半馬身差で敗れた。それでも、スタート直後に右トモの落鉄があったにもかかわらず、最後までしっかり走り抜いた精神力は評価に値する。6戦3勝2着3回と、連を外したことはない。
京都内回り2000メートルはレースセンスが求められるが、ステレンボッシュは不器用な馬ではなく、父エピファネイアから中長距離向きと捉えても良い。ステレンボッシュにはさらなる高みを目指す可能性がある。
3回の2着の中には、オークスの他に暮れの阪神JFも含まれている。このときクビ差及ばなかったアスコリピチェーノには桜花賞で4分の3馬身差をつけて雪辱していた。今度は、オークスで半馬身遅れを取ったチェルヴィニアにどう仕返しをするか、注目される。
一方、チェルヴィニアのオークスでの勝ちタイムは2分24秒0と速かったが、前半の1000メートルが57秒7とこの10年でもっとも速いペースだった。中盤から後半の上がりが平均より遅いという珍しいタイム構成となっている。後半の1000メートルが61秒4で、前後半の差は3秒7もある。このレースの流れをどう読み取るかは難しい。
チェルヴィニアは、オークスでは中団から外をついて鋭く差し切った。小回りでもある程度の位置は取れるので、大丈夫だと思う。しかし、フットワークが雄大なだけに京都の内回りは走りにくいのではないかと危惧している。
桜花賞での大敗については、かつて二冠牝馬メイショウマンボの桜花賞10着からの変身があったことから、これは問題にはしていない。今年の秋華賞は、ステレンボッシュとチェルヴィニアの一騎打ちと考えたい。