長野市千曲川堤防決壊5周年 被災地で集会、若者が必要性を語る
長野市の千曲川堤防が台風による大雨で決壊してから、きょうで5年が経ちました。豊野地区で行われた集会には、地元住民など約100人が参加し、県内で亡くなった犠牲者に黙とうを捧げました。当時小学生だった豊野中学校の生徒たちは、「これからの豊野地区」や「自分たちにできること」について発表しました。
豊野中学校の3年生、松橋優菜さんは、「高齢者や小さな子供たちも助けたいし、これまでの災害の思い出を次の世代につなげていきたい」と述べました。
5年前の10月13日、台風19号による大雨により、長野市の千曲川の堤防が決壊し、周辺の住宅やリンゴ畑などが水に浸かりました。豊野地区では、477軒の住宅が全壊し、979軒が床上浸水するなど大きな被害が発生しました。
地元の70代の住民は、「昔の姿に戻すのは難しい、心の中が」と語り、60代の住民は、「基本的な対策はこれからも進めていく必要がある」と述べました。
今年の集会は、8月に完成した豊野防災交流センターで開かれました。千曲川の堤防決壊から5年が経ち、被災者たちは災害の教訓を語り継ぐことの重要性を再認識していました。