東日本大震災の被災地を映画に…「最後の乗客」監督の想いと凱旋全国公開
12日、都内で自主制作映画「最後の乗客」の公開記念舞台あいさつが行われ、宮城・仙台市出身で現在ニューヨーク在住の堀江貴監督が登壇した。この映画は、2011年に発生した東日本大震災の被災地への想いを伝えるために、クラウドファンディングで制作された。
堀江監督は、震災が起きた当時はニューヨークにいたが、「震災から5年が経ち、人々の記憶が風化しつつあった。何か形に残るものを残したい」という思いから、制作から監督、脚本、編集までを自ら手がけた。2020年にクラウドファンディングを開始し、10年後の故郷・仙台への想いを1本の映画に込めた。
映画は、日本のとある平穏な地方都市を舞台に、深夜のタクシーに偶然乗り合わせた4人の人生を描く。上映時間は55分で、仙台の1つの映画館から始まり、その後は世界各国の映画祭で高い評価を受け、多くの賞を受賞した。今回の凱旋全国公開には、「夢みたいです」と万感の表情を浮かべていた。