古川奈穂騎手、G1級競走初騎乗に挑む！バスラットレオンとの再会と成長の証明

バストレオンとＪＢＣスプリントに挑む古川奈穂騎手

古川奈穂騎手は、バスラットレオンの背中で大切なことを学んだ。２０２１年３月１３日の阪神６Ｒ（３歳１勝クラス）で、古川奈穂騎手は単勝１・９倍の圧倒的１番人気だったバスラットレオンを騎乗し、初勝利を挙げた。

バスラットレオンはスピードの違いでスッと先手を奪い、直線でも後続を楽に突き放した。後続に２馬身半差をつける、影も踏ませぬ逃亡劇だった。古川奈穂騎手は「競馬に行ってしまえば、馬がただ強かった。それを教えてくれたのがバスラットレオンでした」と振り返る。

その後、バスラットレオンは重賞戦線へ打って出たが、古川奈穂騎手とのコンビは再び実現しなかった。しかし、国内外で重賞３勝と様々な場所でたくましく走り、力強さを増していく姿を間近で見守るだけだった。

ＪＢＣスプリント・Ｊｐｎ１（１１月４日、佐賀競馬場・ダート１４００メートル）で古川奈穂騎手は再びバスラットレオンに騎乗することになり、Ｇ１級競走初騎乗となった。古川奈穂騎手は「Ｇ１に憧れて、Ｇ１に乗れる、勝てる騎手になりたいと思っていました。その舞台に立たせてもらえるオーナーや矢作先生を始めとした関係者に感謝したいです」と語る。

古川奈穂騎手は３１日、栗東・坂路で手綱を執り、５２秒２―１２秒２をマークした。バスラットレオンはパワフルな走りを見せた。「しまいもスッと動けて、反応はよかったです」と古川奈穂騎手は評価する。

古川奈穂騎手は初勝利の味を知り、馬上で大切なことを学んでから約３年半。感謝の思いは、ずっと胸の中にある。「初勝利をプレゼントしてくれた、思い入れのある特別な１頭です」と古川奈穂騎手は振り返る。手綱越しに成長を伝え、去りゆく相棒を最高の形で送り出す。