80年代女子プロレスブームを描くNetflixの新シリーズ「極悪女王」
80年代女子プロレスブームを描くNetflixシリーズ「極悪女王」が配信開始
80年代の女子プロレスブームを象徴するダンプ松本とクラッシュ・ギャルズら選手たちの群像像を描いたNetflixシリーズ「極悪女王」が配信を開始した。本作には、プロレススーパーバイザーとして長与千種が参加。彼女は当時のプロレスブームを支えた一人として、当時を振り返りながら、ジェーン・スーとの対談でその胸の内を語った。
プロレスへの情熱と挑戦
ジェーン・スーは1973年生まれで、クラッシュ・ギャルズ世代として、当時のプロレスへの熱狂を語る。「テレビの中で悪徳レフェリーの阿部四郎に向かって、本気で『むかつく~!』と泣き叫んでいました」と、当時の思い出を語った。彼女はコロナ禍後半からプロレスにハマり始め、YouTubeを通じて興味を深め、現在はガンバレ☆プロレスの大会をほぼ全通している。
プロレス指導の挑戦
長与千種は、俳優をプロレスラーにすることの難しさを語った。「最初は不安でした。Marvelousの練習生でも1年近くかかってプロテストを受けられるところまでになるんです」と、俳優たちの短期間での成長に驚いた様子を語った。彼女は当時のプロレスラーたちの「見て盗め」の精神を取り入れ、必要最低限の要点を徹底的に教える方法を採用。結果、俳優たちはみるみる上達し、試合の99.9%を演じきった。
女子プロレスの応援者たち
長与千種は、当時の女子プロレスを支えた少女たちの存在を強調した。「応援してくれた少女たちが主役の一人だと思います」と、彼女たちの熱狂的な応援を語った。中学生時代から全国を回り、青春18きっぷやダフ屋のチケットを駆使して遠征していた少女たちの姿に、長与は感動を隠せなかった。
紙テープの思い出
紙テープを投げるという行為の裏側には、少女たちの深い思いが込められていた。「紙テープは一回ほどいて巻き直す大変な作業がある」と、ジェーン・スーは生観戦の経験から語った。長与は、紙テープを投げてくれた少女たちの気持ちを思い出し、「涙が出てきそうです」と語った。
女子プロレスの変革
80年代の女子プロレスは、男性が主な観客だったが、少女たちのパワーによって客層の男女比が逆転した。「少女たちの応援が全てを変えました」と、長与は語った。彼女たちは、選手たちの葛藤や苦労を共有し、互いに励まし合っていた。
現在の絆
長与は、当時の少女たちとの絆が今でも続いていることを強調した。「彼女たちは今でも応援に来てくれます。娘や息子を連れてきてくれて、子どもたちが応援してくれるようになる」と、世代を超えた応援の輪が広がっていることを語った。
結び
「極悪女王」は、80年代の女子プロレスの熱狂と、その時代を支えた少女たちの物語を描く。長与千種とジェーン・スーの対談は、当時の熱狂と現在のプロレスへの情熱を伝える貴重な証言となっている。