シンエンペラー、凱旋門賞への挑戦：全兄ソットサスの足跡を追って

シンエンペラー、凱旋門賞へ向けて順調に調整

シンエンペラー（牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父シユーニ）が、10月6日にフランス・パリロンシャン競馬場で開催される凱旋門賞・G1（芝2400メートル）に向けて、現地時間9月27日にフランス・シャンティイのエーグル調教場で1週前追い切りを行った。

シンエンペラーは9月14日にアイリッシュチャンピオンステークス・G1で3着に健闘。その好成績を受けて、凱旋門賞への挑戦が決定した。この日、シンエンペラーは全兄で2020年の凱旋門賞を制したソットサスの主戦・Cデムーロ騎手が騎乗し、芝周回コースでラファミリア（牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父レイデオロ）と6ハロンの併せ馬を消化した。

Cデムーロ騎手は、「馬のコンディションは良くなっています。重い馬場も大丈夫だと思います。過去に私が騎乗した凱旋門賞馬と比べても、この馬には十分に勝つチャンスがあると思います」と、シンエンペラーの状態を高く評価した。

遠征に帯同している岡助手も、「Cデムーロ騎手から前回よりもいい感触だったという話を聞けました。アイリッシュチャンピオンステークスを使ったことで馬の状態が上がっていることは良いことだと思います。また、馬のやる気も上がってきて、前進気勢もつき、いい走りができているように感じます」と、順調な仕上がりを伝えた。

シンエンペラーは、凱旋門賞への挑戦に向けて万全の態勢を整えている。全兄ソットサスの活躍を踏まえ、期待が高まる凱旋門賞でのシンエンペラーの走りに注目が集まっている。

シンエンペラーの血統と戦績

シンエンペラーは、父シユーニ、母シーナリオ、母父キングカメハメハという血統を持つ。2020年の全兄ソットサスが凱旋門賞を制したことで、家族の名を世界に轟かせた。シンエンペラー自身も、2022年のクラシック三冠の一角として注目を集め、今年のアイリッシュチャンピオンステークスでの3着はその実力を証明した。