凱旋門賞V! ロッサ・ライアン騎手、衝撃の過去から奇跡の復活劇

凱旋門賞V! ロッサ・ライアン騎手、衝撃の過去から奇跡の復活劇

英国馬のブルーストッキング(牝4、ベケット、父キャメロット)が、第103回G1凱旋門賞(芝2400メートル)で快勝し、レースは幕を閉じた。鞍上の24歳ロッサ・ライアン騎手は、同レース初勝利を挙げ、2年前の落馬事故からの復活を果たした。当時の事故を思い出す日本人ファンからは、「ホント良かった」「まさにシンデレラストーリー」といった感動と祝福の声が上がっている。

日本からはシンエンペラー(牡3、矢作、父シユーニ)が出走したが、中団から伸びず12着に終わった。また、武豊騎手とアルリファー(牡4、J・オブライエン、父ウートンバセット)も11着に敗れた。勝ったブルーストッキングは、好スタートからインの3番手につけ、最後の直線で先に抜け出して後続を完封。水を含んだ重い馬場と、先行優利のパリロンシャン競馬場の特性を完璧に把握したライアン騎手の好プレーが光った。

ライアン騎手は2年前の9月30日、仏サンクルー競馬場で行われた「トーマス・ブライアン賞」で落馬事故に見舞われた。当時、クリストフ・スミヨン騎手の「肘打ち」で妨害を受け、競走中止となった。スミヨン騎手は2か月の騎乗停止処分を受けた。ライアン騎手は馬場に叩きつけられ、自力で救護車に乗り込んだが、騎手生命を絶たれてもおかしくない大事故だった。

しかし、ライアン騎手は再起を果たし、2023年には英国リーディング3位、今年は現時点で2位につける活躍を見せている。ブルーストッキングも前走のG1ヴェルメイユ賞を勝ち、追加登録料を払っての参戦で見事に栄冠を勝ち取った。

ライアン騎手の復活劇には、ネット上の日本人ファンも感動。「この2年後に落馬した騎手がまさか凱旋門ジョッキーになるなんて」「イップスとかにならないで競馬続けられて良かったなと思いますね」「『競馬の神様』は存在するのかも知れない」「失礼ですがよく生きてたな、言うレベルの落ち方なのですが…そりゃすごい」「まさにシンデレラストーリーですね」「良かった、ほんと良かった」といった声が上がっている。