プレジデンツカップ最終日、松山英樹がシェフラーを1UPで下し一矢を報いる
松山英樹、シングルスでシェフラーを破る
最終日のシングルスマッチで、世界選抜のエースとして活躍した松山英樹が、米国のスコッティ・シェフラーを1UPで下し、一矢を報いた。この試合は、米国選抜と世界選抜の対抗戦であるプレジデンツカップの最終日(29日)に、カナダのロイヤルモントリオールGC(7279yd、パー70)で行われた。
試合は、1番ホールでシェフラーがバンカーからの3打目をカップに直接入れ、松山がいきなりビハインドを負う厳しい展開で始まった。シェフラーは今季、マスターズを含む7勝を挙げ、パリ五輪で金メダルも獲得したPGAツアーの年間王者。世界ランキング7位の松山でも、「ボコボコにされる可能性もあった」と、苦戦は覚悟の上だった。
しかし、松山は7番(パー3)でティショットをピン右1mにつけ、追いついた後、一進一退の展開に持ち込んだ。14番で4mのバーディパットを沈め、再びタイに持ち込んだ松山は、両手を挙げてスタンドのファンを盛り上げ、15番で2連続バーディを決め、1UPに躍進した。16番で3パットを喫し、リードを失ったものの、17番(パー3)でピン右1.5mにつけるスーパーショットが相手の3パットボギーを呼び込み、土壇場でリードを奪い返した。
最終ホールの18番では、1mのパーパットを沈め、試合を決めた。松山は、「(パリ)オリンピックの時も手が震えていたけれど、あのパットも手が震えて緊張しました」と、精神力の強さを発揮し、白星を手にした。
前日3日目の午後のフォアサム(1つのボールを交互に打ち合い、1ホールごとのスコアを競う)では、ラッセル・ヘンリーとコンビを組んだシェフラー相手に3&2で悔しい逆転負けを喫した。松山はパッティングに苦しんで、イム・ソンジェ(韓国)の足を引っ張る格好になった。「(ダブルスの)3敗は全て僕のせい」と責任を背負い込み、「きのう終わった時点ではゴルフをやめたいくらい、すごく嫌な気持ちだった」と明かした。
チームが劣勢で迎えたこの日、松山は「(気持ちを)切り替えて、きょうスタートする時にはもう『絶対に勝ってやる』という気持ちでやっていた」と奮起。コンシードも含めて8バーディの猛攻で、最後にエースとしての意地を見せた。
松山の活躍は、世界選抜チームにとって大きな励みとなった。チームとしては敗れたものの、松山の奮闘は、世界のゴルフファンに大きな感動を与えた。松山は、世界選抜の第一人者として、最後まで諦めない姿勢と、精神力の強さを示し、試合の最後に笑顔を浮かべた。
この試合は、松山のゴルフ人生における重要な一戦となり、今後の活躍への大きな自信につながるだろう。世界選抜チームの副キャプテンである丸山茂樹も、松山のティショットがピンについた17番で喜びの表情を浮かべ、チームの一体感を示した。
松山英樹の活躍は、日本のゴルフ界にとっても大きな励みとなる。彼の精神力と技術は、若いゴルフ選手たちにとっても、大きな手本となることだろう。今後も、松山英樹の活躍に注目が集まるに違いない。