バレーボールNL福岡大会:成功の舞台裏と次世代へのメッセージ
2024年10月4日、NHK WORLD-JAPAN/jibtvで「新しいスポーツ世界大会への挑戦~バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会~」が放送される。今年6月に開催されたバレーボールネーションズリーグ2024福岡大会は、世界的に注目を集め、過去最高の8万4521人の観客動員に成功した。番組では、大会運営の舞台裏に迫り、様々な課題を克服して大成功を収めた様子を紹介する。
バレーボールネーションズリーグは、オリンピックや世界バレーと並ぶバレーボールの三大世界大会の一つ。2024年6月、福岡県北九州市で男子大会(4日~9日)と女子大会(11日~16日)が開催された。この大会は「ワンヘルス」「SDGs」の理念に基づき、商業主義に偏らない持続可能な大会運営を目指した新たな試みとして注目を集めた。
番組では、福岡県スポーツ推進基金の中平稔人さんの活躍にスポットライトを当て、なぜ人口100万に満たない日本の一地方都市でこのような大規模な国際大会が開催できたのか、その真相に迫る。大会では、既存の施設を最大限に活用し、仮設の試合会場やトレーニング施設を設置するなど、環境負荷を抑えるための工夫が数多く取り入れられた。
フードロス削減のため、国内外から集まった2000人以上のスタッフに、地元のレストランやキッチンカーで利用できるミールクーポンを提供。また、応援に欠かせないスティックバルーンの徹底した回収と、環境に配慮した処理方法が採用された。選手のトレーニング施設を会場に隣接させ、選手と観客が近い距離で交流できるファンゾーンや特別チアゾーンを設置することで、観客と選手の一体感を生む仕掛けも施された。さらに、地元の小学生1600名を招待し、試合を観戦するだけでなく、勝ったチームの選手に直接花束を渡す特別な体験を通じて、次世代の子供たちにスポーツの魅力を伝える試みも行われた。
男子日本代表としてプレーした関田誠大は、「福岡で開催されたネーションズリーグは、ファンの方々と今までにない距離感でプレーができ、声援が本当に後押しになりました。また、他国の試合にも多くの方々が足を運んでくれたと聞き、バレーボール熱が高まってきていることを実感しました。この大会を通じて、スタッフの皆様の想いを感じられる内容になっているので、多くの方に新しいスポーツ大会の在り方を考えるきっかけになり、次世代に繋いでいってほしいと思います」とコメントしている。
番組はNHK WORLD-JAPAN/jibtvで放送され、約160の国と地域で約3億8000万世帯が視聴可能。衛星、ケーブルテレビ、地上デジタル放送で視聴できる。番組は放送と同時に日本国際放送のウェブサイトでVOD配信され、放送後はYouTube JIBTV公式チャンネルでも配信される。