近畿大学、生成AI連携の高精度チャットボット「SELFBOT」導入で学生サポート強化

近畿大学、生成AI連携の高精度チャットボット「SELFBOT」導入で学生サポート強化

近畿大学は2024年10月1日から、SELF株式会社が提供する生成AI連携チャットボット「SELFBOT」を導入した。これにより、学生や教職員からの問い合わせ対応が効率化され、利便性が向上することが期待されている。

同大学では2022年からAIチャットボットを活用しており、7万件以上の問い合わせに対し、チャットボットが回答を行っている。これにより、窓口での問い合わせ件数が最大で5~6割削減されるなど、一定の成果を上げていた。しかし、従来のチャットボットは教職員が用意した想定質問と回答を学習させて回答の質を高める作業が必要だった。

新しく導入された「SELFBOT」は、生成AIのChatGPTと連携しており、想定質問と回答を設定する手間が不要となった。SELFBOTはドキュメントやWebサイトのURLから自動で情報を学習し、リアルタイムで柔軟かつ高度な回答を提供できる。これにより、学生や教職員からの問い合わせに対してより精度の高いサポートが可能となった。

近畿大学は、学生からの問い合わせ対応をさらに効率化し、窓口対応の負担を軽減することで、教職員の業務効率化を図る方針だ。今後、SELFBOTを活用して、学生一人ひとりにパーソナライズされた情報提供を行う予定である。具体的には、学生からの問い合わせ対応にとどまらず、学生一人ひとりの特徴や将来の目標、学習到達度などを踏まえた教育や支援を強化する。

SELF株式会社は、ユーザー理解をテーマとしたサービスを展開しており、ユーザーの属性情報やメンタルヘルス、生活環境などに基づく個別最適化システムを構築している。SELFBOTは、問い合わせ対応だけでなく、企業の内部業務のサポートや顧客対応にも利用されている。同社は、生成AIを活用したソリューションを提供しており、近畿大学との協力を通じて、AI技術を駆使した新しい教育支援を模索している。