Suno AIで80年代J-POP偽コンピ作成の苦悩と新機能「Replace」の活用

Suno AIで80年代J-POP偽コンピ作成の苦悩と新機能「Replace」の活用

AIを使って好みの楽曲を作成することは可能ですが、細部を詰めようとすると難しさが伴います。以下は、そのような話題についての詳細です。

架空の1980年代J-POP動画が大人気となっています。YouTube動画「AIが奏でる80s Style Jpop / AI plays 80s」が大きな話題を呼んでいます。この動画は、冒頭から「悲しみはロンリネス」という80年代らしい歌詞で始まる「めぐる」という楽曲で、実際には存在しないAI生成の楽曲です。

この動画を投稿したのはPlay Musicaさんで、Suno AIを使用して制作しているそうです。コメントを見ると、好みの楽曲を作成するには何度も試行錯誤が必要なことが分かります。

筆者はこれまで、架空のプログレコンセプトアルバム、ラップ、歌謡曲など、AIで様々な作品を作成してきました。しかし、J-POPのコンピレーションアルバムというコンセプトは初めて挑戦しました。

J-POPの名曲の特徴をChatGPTに分析させ、コンピレーションアルバムのタイトル、楽曲名、歌詞のエッセンスを出力させ、それぞれの音楽スタイルをSuno向けにまとめました。歌詞は、「煌く街の灯りに包まれて走り抜ける夜」のようなエッセンスをSunoの歌詞フィールドに入れて自動生成しました。

12曲の完成までに、約340曲を生成しました。現代風なサウンドが混ざったり、メロディーが気に入らなかったり、歌詞に誤りがあるものは排除しました。修正が必要な場合は、Covers機能を使って対応しましたが、工程が複雑なため、再生成を選択することも多かったです。

Sunoの新機能「Replace」は、選択した範囲の歌詞と音楽スタイルを修正できる機能です。完成した楽曲の範囲を選択し、修正したい部分の歌詞と音楽スタイルを変更できます。

例えば、「Lost in Your Eyes」という楽曲で、1分44秒頃の「孤独の中の君を見つめ続ける僕」の歌い方が気に入らず、ボツにした曲がありました。この部分を修正したい場合、SunoのReplace Selection機能を使います。

修正したい楽曲のEditメニューから「Replace」を選択すると、楽曲全体の波形が表示され、再生しながら修正するポイントをドラッグして選択します。選択できる範囲は10秒から30秒までです。

選択した部分の歌詞が表示され、新しい歌詞を指定し、Replaceボタンを押すと確認画面が出ます。Confirmボタンを押すと、2パターンの修正候補が生成されます。気に入らなければ、さらにボタンを押すと新しい候補が出ます。気に入った結果が出たら、Selectボタンを押して確定させます。すると、完成した楽曲のFull Songが生成されます。

修正前と修正後を比較すると、メロディーラインやバッキングも変わっていることがわかります。歌詞フィールドに[Drum Break]や[Guitar Solo]を入れることで、楽器演奏の指定もできます。

次回からは、このReplace Selection機能を活用していきたいと思います。