谷田侑里香、エプソン・ツアー最終戦へ挑む…「当たって砕けろ」の精神でLPGAへの道開く

谷田侑里香、エプソン・ツアー最終戦へ挑む…「当たって砕けろ」の精神でLPGAへの道開く

高校時代の1年間と大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、今年、再び海を渡り、米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場に活動している。彼女は、このツアーをスタート地点として、長年「世界最高峰の舞台」として胸に抱いてきたLPGAツアーへの参戦を目指している。

今週、エプソン・ツアー選手権(3~6日)が開催され、これが彼女のアメリカでの1年目のシーズン最終戦となる。先週はオープンウィークだったため、2週前の試合を終えた後、すぐにカリフォルニア州に移動し、調整を続けてきた。カリフォルニアは非常に暑く、気温が43度に達することもある。この気候が最終日まで続く可能性があるため、体力勝負にもなるが、早めに現地に入り、体を慣らすことができたのは良かった。

この最終戦では、ポイントランキングトップ35以内に入ることが最初の目標だ。現在、谷田のランキングは47位で、トップ35に入ることで、来季の出場権争いで有利になる最終予選会(QT)への参加が可能になる。現時点で35位とのポイント差は155.754ptあり、6位以上に入ることが最低条件となる。

ツアー生活は楽しいことばかりではなく、うまくいかないことも多かった。しかし、谷田は「やめること、逃げることはいつでも誰でもできる」と、歯を食いしばって頑張ってきた。その結果、へこたれないことや自分には立ち直る力があることを実感できた。これは、今後に向けても非常に良い経験だと考えている。家族、応援してくれる人々、スポンサーの皆さんのおかげで、転戦生活を続けることができ、立ち直ることもできた。常に感謝の気持ちを胸にプレーすることが大切だと強く感じている。

アメリカでの生活では、数えきれないトラブルにも見舞われた。2週前のトーナメント会場でも、予想外のアクシデントが起きた。初日の14番でティショットを打った後、手押しカートがブレーキの効きが悪かったため、崖のようなハザードに転がり落ちてしまった。幸い、池ではなかったが、5番ウッドのシャフトが折れてしまった。このクラブはパー5でも多用する重要な一本だった。母がキャディを務めてくれていたが、このアクシデントにより、谷田は「絶対にスコアを落とせない」という気持ちが強まった。シャフトは日本製で、すぐに交換できなかったため、ユーティリティを5番ウッドと交換して大会を終えた。

今週も同じセッティングで臨むが、このアクシデントは親子の笑い話となっている。今週は、以前、日本から応援に駆けつけてくれたご夫婦が観戦に来てくれる。ご主人にはキャディも引き受けてもらい、楽しみにしている。

リゾートコースのため、会場はとても美しく、グリーンはカリフォルニア特有の芝が目立つ。また、2、3カ所、長いホールもあるが、伸ばしあいになりそうだ。谷田は「当たって砕けろ」の気持ちで、最後まで攻め続け、優勝を目指す。多くの応援をいただけると幸いである。