米ツアー1年目を振り返り“考える力”の成長とハリケーンで延期されたQTへの意気込み【谷田侑里香“最高峰への道”】
高校時代の1年間と大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、今年、再び米国に渡り、エプソン・ツアーを主戦場に活動するプロゴルファーだ。彼女は、このツアーをスタート地点として、長年「世界最高峰の舞台」として目指してきたLPGAツアーへの参戦を目指している。
先週、シリーズ最終戦(3~6日、エプソン・ツアー選手権)を終えた谷田は、目標としていたツアーのポイントランキングでトップ35入りを果たすことができなかった。最終戦では6位以内に入ることが必要だったが、トータル6アンダーの37位タイに終わり、ポイントランキング52位で目標には届かなかった。
初日は18ホール中11ホールしかグリーンに乗らなかったが、パターがよく入り、5アンダーの「66」という好スタートを切った。しかし、2日目以降は思うようにスコアを伸ばすことができず、「73」、「70」、「69」と結果を出せなかった。このコースは伸ばし合いになると予想されていたため、初日の好スタートが日を追うごとにパターが入らなくなったことが悔しかった。
今年はパッティングが課題だった。初日の結果だけを見ると、それが「たまたま」良かったように思われ、非常に悔しい思いをした。これまで、ショットの調子に惑わされず、影響を受けずにスコアを作ることが目標だったが、パターが上手くいかない部分があり、今後はパターが入らなくてもオーバーパーを叩かないようなゴルフができるよう練習したいと考えている。
最終戦は気温が46度と非常に暑かった。多くの選手が熱中症でダウンする中、谷田は4日間を回り切ることができた。これは、日本から応援に来てくれたご夫婦のおかげだった。旦那様がキャディを務め、奥様が飲み物や食べ物を持ってくれ、暑さ対策をサポートしてくれた。この経験は、谷田にとって非常に大切な思い出となった。
このご夫婦とは昨年、知り合いの方を通じて知り合い、7月のコネチカット州の試合で初めて応援に来てくれた。その際からキャディを務めてくれることになり、谷田は感謝の気持ちを述べている。
最終戦が終わり、米ツアーのデビューシーズンはあっという間に終わった。後半戦にかけて予選を通る確率が高くなり、自分の中で評価できる部分もあった。試合を通じて自分に足りない部分を知ることができ、成長を感じている。特に「自分で考える力」がついたと感じている。一人でアメリカに来てツアーを転戦し、毎試合の振り返りが必要になったことで、自分で考えて修正し、試合で試すという作業を多く行った。日本では当たり前に頼ることができた環境に改めて感謝し、コーチや両親の存在の大きさを感じることができた。
ゴルフ以外でも、移動やキャディさんとのコミュニケーションなど、多くの経験を積むことができた。そのおかげで、一人で何かをやりきる力がついたと感じている。
次はQT(最終予選会)に挑戦する。本来は10月15~18日にフロリダ州ベニスのプランテーションG&CCで行われる予定だったが、ハリケーンの影響で延期となった。谷田はすでに会場近くに移動しているが、停電や何が起こるかわからない状況のため、知り合いの方の自宅に宿泊している。安全に過ごすことができているが、スーパーでは水や食べ物が売り切れており、すぐに食べられるものを購入している。大雨のため練習には行けていないが、家でパターマットを使って練習を続けている。
QTは去年も同じ会場で受けており、その経験を活かして練習ラウンドで振り返りたいと考えている。会場が変更される可能性もあるが、通過するために頑張る気持ちは変わらない。QTの結果次第では、来年もエプソン・ツアーで戦うことができれば、予選を通過するだけでなく、上位に入り優勝できるようなゴルフをしていきたい。
谷田は、このシーズンを通じて応援してくださったみなさんに感謝の言葉を述べている。アメリカに行くという選択を心から応援してくださったスポンサーや応援してくださったみなさまのおかげで、今年はエプソン・ツアーをフルシーズンで戦うことができた。上手くいかない時も、力強い応援のコメントが励みとなった。今後も応援よろしくお願いいたします。