言葉なく紡がれる女性二人のロマンス『ゴンドラ』日本版予告編解禁
セリフなし映画の名手として知られるファイト・ヘルマー監督の最新作、ドイツ・ジョージアの合作映画『ゴンドラ』の日本版予告編が解禁された。
昨年の東京国際映画祭でワールド・プレミアを飾り、世界62の映画祭に招待され、10の賞を受賞。フランスでは12週間のロングランヒットとなった本作は、ジョージアに実在するゴンドラ(ロープウェイ)を往復する2人の女性乗務員イヴァとニノを主人公に、自由な創造力と秘やかな恋、ユーモアあふれる復讐を描いた作品だ。観た後に少しだけ幸福になれる映画として評価されている。
監督の映画哲学は、「人生には少ないながらも素晴らしい瞬間がある。それを伝えるため、私の映画は、ある種のハッピーエンドにこだわる」というもので、この予告編でもその哲学が感じられる。予告編は、監督のプロダクション名からゆらゆらとゴンドラのように揺れて始まり、ゴンドラが行ったり来たりする様子が映し出される。次第にイヴァとニノの思いも近づいていく。
世界のどこかに行けるわけではないが、想像力があればどこへでも行ける。セリフのない予告編からも、そんな世界観が伝わってくる。
予告編とともに、著名人や映画館からの愛に溢れたコメントも到着している。コラムニスト/ラジオパーソナリティーのジェーン・スーは、「美しいジョージアの景色も、村人たちの表情も、アテンダントふたりの行動も、そしてゴンドラ自身も、なにもかもが饒舌。私たちは、言葉以外でこんなにも心を伝えあっている」とコメント。脚本家・小説家の吉田恵里香は、「惹かれあい愛し合っていくニノとイヴァの姿を通じて『自由とは何か?』『規則とは何の為に存在するのか?』を気づけば自問していました。何を感じて、何が沁みたのかを観た人に聞きたくなる作品です」と本作を評している。
『ゴンドラ』は11月1日(金)より新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。