プロゴルファーが語る『スリクソン ZXi』ドライバーの真価:10.5度と9度の違いを徹底検証!【ガチ試打計測・動画あり】
プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太が、みんなのゴルフダイジェストのYouTubeチャンネルで「みんゴルガチギアトラック」というシリーズ試打企画を公開している。この企画では、プロゴルファーが実際にクラブを試打し、その性能や特徴を詳しく解説している。
今回は、11月発売予定のスリクソン ZXiドライバーを試打している。このドライバーは、PGAツアープレーオフ最終戦のツアー選手権で松山英樹が使用し、話題となった。松山が使用したモデルは『LS』で、他に『TR』、『MAX』、そしてスタンダードモデルの『スリクソン ZXi』の4機種が今秋にデビュー予定だ。
癸生川プロは、10.5度の『スリクソン ZXi』を試打し、以下のような印象を述べている。「オーソドックスな綺麗な顔で、少し平べったい感じを受けるヘッドですね。フェース面も見えて、上がりやすそうだなというのが構えた時の第一印象です。少し先(トゥ側)が逃げているように見えるから、左に行くようには見えないかな。僕は嫌いじゃないです」。
癸生川プロはクラブスピード42m/s前後で試打を開始し、トラックマン4とGCクワッドを使用してデータを収集した。結果は、中・高弾道で、センターから左に11.7ヤードつかまったドロー系のボールが飛んだ。具体的なデータは以下の通り。
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トラックマン4のデータ
- クラブスピード: 43.1m/s
- ボール初速: 64.6m/s
- 打ち出し角: 13.3度
- スピン量: 3703rpm
- 降下角: 39.8度
- キャリー: 235.7Y
- 飛距離: 255.5Y
- 打ち出し方向: 1.8度左
- スピンアクシス: 3.8度左
- SIDE: 11.7Y左
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GCクワッドのデータ
- Hインパクト: 0ミリ
- Vインパクト: 0ミリ
癸生川プロは、「見た目の印象通りに球が上がりますね。打感はどちらかというと硬めかな。球が簡単に上がってドロー回転してくれる感じだね」とコメントした。小島プロも、「スリクソンというとアスリートブランドなので、ちょっとハードなのかなと思うけど。シャフトの雰囲気とか弾道とかを見ると結構やさしいのかなと思いますね」と述べた。
次に、クラブスピードを38m/s前後に落として試打した。結果は、中弾道で、センターから左に6.6Yつかまったドロー系のボールが飛んだ。具体的なデータは以下の通り。
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トラックマン4のデータ
- クラブスピード: 37.3m/s
- ボール初速: 56.0m/s
- 打ち出し角: 12.2度
- スピン量: 3023rpm
- 降下角: 31.2度
- キャリー: 191.0Y
- 飛距離: 218.5Y
- 打ち出し方向: 1.9度左
- スピンアクシス: 2.1度左
- SIDE: 6.6Y左
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GCクワッドのデータ
- Hインパクト: 4ミリヒール
- Vインパクト: 0ミリ
癸生川プロは、「これくらいのスピード帯が良い飛び方をしてるよね」と述べた。小島プロも、「10.5度ということもあると思いますけど、シャフトとヘッドのトータルバランスで球が上がりやすという印象ですね」とコメントした。
さらに、9度のロフト角で試打を行った。結果は、中・低弾道で、センターから6.4Y左につかまったドロー系のボールが飛んだ。具体的なデータは以下の通り。
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トラックマン4のデータ
- クラブスピード: 42.3m/s
- ボール初速: 63.1m/s
- 打ち出し角: 10.8度
- スピン量: 3382rpm
- 降下角: 35.7度
- キャリー: 226.0Y
- 飛距離: 248.6Y
- 打ち出し方向: 2.0度左
- スピンアクシス: 1.2度左
- SIDE: 6.4Y左
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GCクワッドのデータ
- Hインパクト: 6ミリトウ
- Vインパクト: 2ミリ高
小島プロは、「弾道の高さを示すボールの降下角度は30度から40度の間が適正と言われる中で、ちょうど中間の数値(35.7度)です。これは、打ち出し角が高いのではなくて、むしろ打ち出しはちょっと低め(10.8度)です。弾道が高くなったのは、スピンがロフト9度にしては多めの3382rpmだから、ちょっとスピンで持ち上げて高さを作ってくれるようなイメージですね」と解説した。
癸生川プロと小島プロは、『スリクソン ZXi』を以下のようなゴルファー層に勧める。
癸生川プロ:「球が上がりやすくて、つかまりやすい。自分で上げず、クラブで上げてくれるので球が低くて悩んでいるプレーヤーにはお勧めですね。」
小島プロ:「アスリートモデルにして、これだけ上がりやすいとなると、これまで10.5度しか使ったことが無い人でも、一度9度を試してもらえると、一つの選択肢として出てくると思うので、試してみてください。」
今回の試打では、10.5度の『スリクソン ZXi』は、平均的なアマチュアのクラブスピード38m/sで打った時にも充分に球が上がることが確認された。つまり、松山英樹が使用する憧れの『スリクソン』ブランドのドライバーを一般アマチュアでも使えるモデルが出たということだ。
詳細は、次回以降の『スリクソン ZXi』シリーズの「ガチギアトラック」で検証される予定だ。みんなのゴルフダイジェストYouTubeチャンネルでは、この『スリクソン ZXi』のロフト10.5度で、トウやヒールに外した時の許容性に関する検証も行っているので、ぜひ視聴して、クラブ選びの参考にしてほしい。