橋本環奈主演「おむすび」視聴率低迷も NHKは若年層獲得の戦略を推進
9月30日に始まった橋本環奈(25)主演のNHK連続テレビ小説『おむすび』が、関係者たちの間で「また危険水域に近づいてきた」と囁かれている。初回は16.8%の視聴率を記録したものの、第2週目から伸び悩んでおり、10月14日の第11回では12.6%にまで下落した(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。
SNSでは、《橋本環奈は可愛いけど、物語が面白くない》《今回の朝ドラ、本当につまらない。もはやついていけない…》と、視聴継続を諦める声も見られる。さらに、2022年前期放送の『ちむどんどん』を引き合いに出し、《『おむすび』が少しずつ『ちむどん』化してきている》という皮肉もあった。
橋本環奈の人気を活かしてヒロインに据えられたにもかかわらず、『おむすび』は低迷の様相を呈している。しかし、NHKの関係者に話を聞いたところ、「想定内の反応です」と意外なコメントが返ってきた。「若い世代を取り入れる狙いがあるんです。橋本さん主演で『平成ギャル』や『パラパラ』にスポットを当てるのも、このような戦略の一環です」と説明している。
NHKは現在、若年層を取り込むことをさまざまな番組で目指しており、来年度の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の主演に横浜流星(28)、同じく来年前期の朝ドラ『あんぱん』に今田美桜(27)と北村匠海(26)が抜擢されるなど、若手俳優を起用している。
高齢視聴者が『おむすび』から離れていくことが予測されたが、初回から2週間が経っても3~4%の視聴率の下落にとどまっている。これは、橋本環奈の好感度が高いことの証でもあると、テレビ関係者は分析する。
具体的には、前作『虎に翼』の最終週と『おむすび』を比較すると、M1層(20~34歳男性)とF1層(20~34歳女性)の視聴率が10%近く上昇している。一方、M3層(50歳以上男性)とF3層(50歳以上女性)からは、《私たちの楽しみを返して!》《朝ドラには不似合いな物語》との批判の声も寄せられている。
NHKは、电视を所有せず、スマートフォンやPCでネット配信を利用する場合の受信料を、地上波契約と同額の税込み月1100円に設定することを目指している。若年層を取り込んで高齢者と距離を置くというNHKの戦略が、最終的にどのような結果をもたらすか、注目が集まっている。
『おむすび』は主人公・米田結が高校卒業後、管理栄養士の専門学校に通うため神戸で暮らす「再びの神戸編」から、物語が回復する可能性も指摘されている。