水森かおり、30周年記念コンサートで原田龍二とのデュエット初披露

水森かおり、30周年記念コンサートで原田龍二とのデュエット初披露

水森かおり、30周年記念コンサートで原田龍二とのデュエット初披露

演歌歌手の水森かおり(51)が25日、東京・渋谷区のLINE CUBE SHIBUYAで毎年恒例のコンサートを開催した。この日は1995年のデビュー日であり、30周年の第1歩を刻む特別な日となった。

水森は公演前に取材に応じ、「ついにこの日がきたなという思いです。25周年の時はコロナ禍で何もできなかったけれど、ずっと毎日、大切に歌ってきました。今日から30年目に入ります。晴れ晴れしい気持ちです」と語った。彼女の歌手人生は、最初は観客が3、4人という状況から始まった。「『よし、頑張ろう』と思ってその次は10人。そういう積み重ねでした。無駄な日は1日もない。毎日が精いっぱい。今日も幸せな気持ちです。『明日も頑張ろう』と思える日を過ごしていきたい」と、これまでの道のりを振り返りながら、今後の決意を語った。

この日のコンサートでは、4着のドレスを着用。これらは今年4月に94歳で亡くなったブライダルデザインの第一人者、桂由美さんの作品だ。「先生は今日もきっとどこかでステージを見てくれています。先生のドレスの素晴らしさを皆さんに見てもらえるように頑張ります」と、故人の思い出を語った。

コンサートの終盤では、俳優の原田龍二(53)とのデュエット曲「モナムール・モナミ」を初歌唱した。歌唱中に抱き寄せられるシーンもあり、「普段はめったにそういうことがないのでドキドキしました。見ている人にもドキドキしてほしい」と、舞台裏のエピソードを明かした。また、マイクを交換して歌唱するシーンでは、「私の中で、マイクを交換して歌うのはピンク・レディーの『ウォンテッド』。やることが決まって『あっ、ピンク・レディーだ』と思った」と、懐かしいエピソードを語った。

さらに、濃密に体を密着してのダンスも披露。「谷村新司さんが小川知子さんの胸に手を入れた『忘れていいの』があります。あれくらいのインパクトを与えられたら。ドキッとする振り付けをしましょうとなりました。でもここまで色っぽい歌は初めて。いい女になりきって歌いたいです」と、舞台の演出について語った。プライベートのドキドキ感については、「ないです。まったく平穏な日々です」と笑い飛ばした。

最近は同年代や少し下の世代が会場に駆けつけてくれるようになったという。「デビュー当時から、歌を通じて同年代の人と演歌の架け橋になりたいと思っていた。これからも、同年代の人が一緒に楽しんでくれる世界を届けていきたい」と、ファンへの感謝の気持ちを述べた。

この日は、08年のヒット曲「輪島朝市」の舞台である石川県輪島の人が会場で「出張朝市」を行う予定だったが、先日の地震の影響で中止になった。「正月の震災からずっと輪島の皆さんとは連絡を取ってきたんです。『出張朝市』で輪島の名産を販売する企画をしていたのですが、地震の影響で道路が通行止めになって来ることができない。胸が痛む毎日ですが、笑顔で再会できる日を待って、私にできることで応援していきたい」と、輪島の皆さんへの思いを語った。

ステージのラストでは、昨年の紅白歌合戦で披露したドミノ倒しを再現。1400個で100メートルに及ぶドミノ倒しで、ステージ上で生演奏に合わせて行うのは世界初だという。今年出場すれば22回連続出場となる紅白について、「出場数を更新していけるように頑張りたい」と、意気込みを語った。

水森かおりの30周年記念コンサートは、彼女の歌手人生の新たな一歩を刻む特別な日となった。これからも、彼女の歌声が多くの人々の心を温めるであろう。