「虎に翼」第125回: 美位子の上告受理と尊属殺の重罰規定の違憲性を問う

「虎に翼」第125回: 美位子の上告受理と尊属殺の重罰規定の違憲性を問う

NHK連続テレビ小説「虎に翼」第125回の放送内容

9月20日に放送されたNHK連続テレビ小説「虎に翼」の第125回で、美位子(石橋菜津美)の事件の上告が受理され、視聴者の注目が集まった。美位子は、実の父親から虐待を受け、ついに尊属殺人を犯してしまった。二審では実刑判決が言い渡され、最高裁に上告を申し立てていた。

この回では、航一(岡田将生)が桂場(松山ケンイチ)の元を訪れ、尊属殺人の事件についてまとめた報告書を提出した。「尊属殺の重罰規定が違憲かどうか、大法廷で今一度判断を迫るときではないでしょうか」と訴えた。しかし、桂場は「時期尚早」と突っぱねた。航一は真っ向から意見を述べ、珍しく声を荒げて激高すると、興奮のあまり鼻血を出して倒れてしまった。

駆け付けた寅子(伊藤沙莉)は、桂場に「私自身、桂場さんに怒り、失望して、傷つきもしました。私が邪魔で面倒で距離を置きたくても、司法の独立のために、共に最後まで戦い続けるしかないですよ」と訴えた。そして、「実は私、一周まわって、心が折れる前の、法律を知った若い頃の本当の自分に戻ったようなんです」と笑顔を見せた。

航一が報告書を持ち帰ろうとすると、桂場は「置いてけ」と一言。航一と寅子が長官室を後にすると、桂場は一人思い悩むのだった。

そして、昭和47年(1972年)4月、最高裁は美位子の事件の上告を受理。尊属殺の重罰規定が合憲か違憲か、15人の裁判官による大法廷が開かれることになった。

SNSでは、「桂場よく決断したよ!」「大法廷が楽しみ!」「よねと轟と美位子の闘いが、航一や寅子を通じ桂場を動かした」「航一さん、鼻血でぶっ倒れたけど、いい仕事しましたね」「寅ちゃんナイスサポート」といった声が上がっていた。

美位子の事件の背景

美位子の事件は、長年にわたる父親からの虐待が原因で発生した尊属殺人事件である。美位子は、虐待の末に父親を殺害し、一審では無罪判決が下されたが、検察側の控訴により二審では実刑判決が言い渡された。この判決に不服だった美位子の弁護団は、最高裁に上告を申し立てていた。

航一と寅子の奮闘

航一と寅子は、美位子の事件に深く関わっており、尊属殺の重罰規定の違憲性を追求していた。航一は、桂場に直接報告書を提出し、尊属殺の重罰規定の違憲性を訴えた。桂場は当初、時期尚早と反対したが、航一の熱意と寅子の支援により、最終的に上告を受理する決断を下した。

桂場の葛藤

桂場は、航一の報告書を受け取った後、一人で思い悩む場面が描かれた。彼は、尊属殺の重罰規定の違憲性について深く考え、最終的に上告を受理する決断を下した。この決断は、司法の独立と正義の実現のために重要な一歩となった。

SNSでの反応

視聴者からは、桂場の決断を称える声や、大法廷への期待が寄せられた。また、航一と寅子の奮闘を称える声も多く見られた。美位子の事件は、社会的な問題を浮き彫りにし、視聴者に深い思考を促す内容となっている。

今後の展開

最高裁の大法廷では、15人の裁判官が尊属殺の重罰規定の合憲性を審理する。この審理の結果は、日本の司法制度に大きな影響を与える可能性がある。美位子の事件は、尊属殺の重罰規定の見直しを求める声を高め、社会的な議論を巻き起こすことが予想される。

「虎に翼」は、社会的な問題を扱いながら、登場人物たちの成長と葛藤を描くことで、視聴者に深い共感を呼んでいる。今後の展開に注目が集まる。